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官能能力者 あおい
第22章 合宿前夜
「まあ、冗談はさておき、本当に、本当に大丈夫だよ。
 ありのままのあおいちゃんでいればいいと思うよ
 女の子の中には、あれこれ手練手管を使う子もいるけど、委員長の心はすっかりあおいちゃんに寄っているのは確かだし、まあ、心配なのは分かるけど・・・。」

いつもこうだ、この人はさり気なく励まそうとしてくれる。
悩んでいる私に、あーだこーだと解決を押し付けない。
ただ、応援してくれるんだ。

だから頼ってしまう。

なんか気持ちが温かくなってきた。胸のあたりがつかえていたのがスルスルとほどけたような気がする。

「透子さん・・・」
「ん?なーに?」
「また、えっちなことしてください」
なんか、感謝の気持があふれてしまう。これは愛に似ているかもしれない。
ふふ・・と電話ごしに微笑が漏れる。
「そうね・・・委員長とえっちできたら、その後で頂くわ。だから、私のためにも、早く、ね?
 あ、でも、身体は大事にしなきゃダメよ?
 避妊はするのよ?
 そうだ!コンドームは持った?」
なんか、本当のお姉さんみたいだ。
とてもありがたい。
でも、
「コンドーム持ってない」
私が言うと、絶対ダメ!と強く言われてしまう。
「女の子がちゃんとしていないとダメよ?
 そうだ、今すぐ、今、行きなさい。コンビニでも売ってるから。
 明日は買いにくいでしょう?
 ああ!私が買って持っていってあげてもいいんだけど、それじゃあ遅くなっちゃうし・・・。
 ほら、早く早く!」

透子さんの勢いに押されて夜のコンビニに買い物に行くことになった。

さて、一番近くのコンビニでも家から歩いて10分ほどある。
部屋着に着替え、靴下を履き、帽子にマスクを付けてみる。
ものすごく怪しい格好であるが、普通に買い物もするコンビニでコンドームを買うとなると、ものすごく意識してしまう。
やっぱり遅くなってもいいから、透子さんに来てもらえばよかったかな・・・。
いやいや、そんなに彼女に頼ってばかりもいられない。
これは、いつかは乗り越えねばならない試練なのだわ。
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