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官能能力者 あおい
第23章 えっちな合宿:野外えっち
そうなのである、このイベントの背景ストーリーや犯人、被害者、トリックは全てミステリ愛好会を今年で引退する3年生が企画し、会長、犯人役の会員、被害者役の会員にそれぞれ指示書を封詰めして渡すのである。犯人役や被害者役はそこに書かれている指示どおりに行動し、ミステリを演出するというわけである。
犯人役も被害者役も書かれていない事以外は自由に行動していいし、どちらにも指定されなかった者については、完全に自由行動である。
こうして事件が起こり、皆でトリックや犯人を推理するというゲームである。

多少、被害者役の人がつまらない気がするが、その辺は演出上いたし方ない、ということになっているようだ。
そして、会長がストーリーテラーになるのであるが、会長自身が犯人である可能性もあるし、会長がいきなり死体になる可能性もあるということなので、参加者の8人(先生除けば7人か)は一応平等な立場であるといえる。

「さて、今回の設定は、皆は生物部の合宿に来ている高校生ということだ。1日目の指示書を読むぞ。
今日は生物部合宿の初日だ。君達は昼にこのフローラに到着をしている。
昼過ぎからは近くの森で生物の観察をしてくれたまえ。
夕食は18時だ。
その後は、各自風呂に入り、20時から22時までは親睦のために2階のレクレーションルームで卓球やオセロで勝負をすることになる。
就寝は22時30分となっている。」

なるほど、一応行動の指針は決められているわけね。1日目、ということは二日目、三日目の指示書もあるわけか。いつ事件が起きるか、会長もわからないわけだ。

「そして、役回りだが、
 柊君は部長、結城君は副部長。その他は一般の部員ということになる。
 ちなみにゲストの高島君は入部希望でまだ正式部員ではないが、合宿に来た、ということになっている。」

はあ、私もストーリーに入っていた。
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