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官能能力者 あおい
第6章 林間学校で輪姦しないで
「あああ!また崩れた!!!」

ぐにゃりと歪み、穴があいてしまったガラス。
うーん、とろけているだけに形を保つのって意外と難しい。

男子チームも委員長はもう出来ているみたいで、つぎの工程に入っている。
残るはバスケ君と私だけだ。

なに?この不器用選手権!!!
負けるもんか〜

ふーっ

これまでの失敗を思い出し、やや遠慮がちに息を吹き入れる。
棒をくるくる。
お!いいぞ、良い形!

「ぐおおお!崩れたぞー」

背中の方でバスケの叫び声。よし、リードだ!!

ふーっ

もう少し・・・。
あと少しでちょうどいい大きさと思った、その瞬間!

ぬらり

いやーな感触がお尻を這い上がる。

ひああ!!

思わず息を吸ってしまった。ペコリと凹んでしまうガラス玉。
えーん・・・。

私はとっさに周囲を見回す。
委員長?
じゃない・・・。彼は向こうで美結と一緒に次の工程の話を聞いている。
バスケ君?
明日香に応援されながら、一生懸命にガラスと格闘中。

じゃあ誰よ!
いまだにぬらぬらと尻や太ももをさわり続ける性感。

見回すと、革ジャンを着てピアスを付けている軽薄そうな大学生くらいの男がじっとりとこっちを見ている。

あいつか!
私は再チャレンジの準備をするふりをして、さり気なく、そいつの視界から外れる。
ふっと軽くなる体感。

そっと伺うと、どうやらその男は店を出たようだ。
ふー

よし、気を取り直して・・・。

5度目のチャレンジでやっと私とバスケ君のグラスはグラスらしい形を成した。
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