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官能能力者 あおい
第7章 ときめき♡キャンプファイアー
ものすごい羞恥心で、私は全身が真っ赤になったんじゃないかと思うほど熱くなった。さりとて急に離れるわけにもいかず、進むにしてもどちらに進んでいいかもわからず、文字通り進退窮まってしまった、私。

おそるおそる、顔を上げる。
間近に委員長の優しい顔。
じっと私を見ている。その目で見られるだけで、また、蕩けそうになる。
このまま、いっそう・・・
そう思ったとき、

「こらーお前らー!早く会場までこんか!」

遠くで先生の声がした。
その声で委員長も私もはっと身体を引き離す。

あああああ・・・・

なんか、すごく、すごく、残念だ。
でも、でも・・・

「あおいちゃん、行かなきゃね・・・」

そう、行かなきゃなのだ。さすがに委員長をサボらせるわけにはいかない。

「うん・・・」

歩き出す委員長。
ふと、その服の裾を掴んでしまう。

「委・・・柏木くん」
「なに?あおいちゃん・・・」

「今日は、ありがとう。本当に、本当に、嬉しかったよ。」
私は言う。
「うん・・・よかったよ・・・」
委員長は優しく応える。
ううん・・・足りない。まだ、全然・・・。
「どんなに感謝しても、し足りないくらいのありがとうだよ。
 どうやって言葉にしていいか、分からないよ・・・」
ぎゅっと裾を掴む私。
自分の語彙力のなさが嫌になる。
もっとたくさん、もっと強く、もっと大きな、私がこれまで一生かけても持ったことがないくらいの気持なんだよ。
なんて言ったら伝わるんだろう!
「うん・・・なんか、いっぱいの気持ちだって、なんとなく、わかるよ」

伝わった?私のこの心の大きさ。少しでも、分かってくれた?

「なんか、ずっと、ずっと、あおいちゃんを・・・見て・・・たから」
なぜか委員長はそこで、言葉を切る。
見てたから?
「ごめん、見てたって、なんか、怖いよね・・・」

ふわふわとした感覚がずっとある。
委員長の気持だ。
むやみに触れて、私を壊さないように、大事にしてくれている気持。
感じるよ、私感じてる。
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