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官能能力者 あおい
第7章 ときめき♡キャンプファイアー
結局、先生の声に促されるまま、私達はキャンプファイヤー会場へ。
正直、頭の中はまだふわふわしていて、どんな風に歩いてきたのか、委員長がどんな顔をしていたのか、全くわからないままたどり着いてしまった。
流石に一緒に来ただけあって、座った場所は何となく隣同士だった。ただ、別に恋人のようにピッタリくっつくわけでもなく、私と委員長の間には微妙な距離が空いている。
ファイヤーキーパーの先生が点火を宣言し、80人ほどの生徒が取り囲む大きなキャンプファイヤーに火が入る。
次第に燃え上がる炎。
生き物のようにゆらめき、くねる赤い火が、周囲をオレンジに染める。
私はぼんやりとその火を眺める。
ちらと、横にいる委員長の顔を見る。
揺らめく炎が、委員長の顔の凹凸を照らし、光と影がそこに踊る。
どんな表情をしているのか、いまいち読みにくい。
委員長もぼんやりと炎を見ているようにも見える。
何を・・・考えているの?
こっちを見てくれさえすれば、もしかしたらわかるかもしれないのに。
私だけがあなたを見ているのかな・・・。
少し、ため息をついて、私は膝を抱える。顎を膝に乗せて、またぼんやりと炎を眺める。ゆらめく炎は妖しい魅力があって、いつまで見ていても飽きない。
ファイヤーキーパーの先生は歌やゲームの声かけをしているが、みんなまるで遠い世界で起こっていることのようだった。
指示どおりに立ったり歌ったりしてはいたが、心はまったくここになかった。
いつの間にか、火が小さくなる。
静かな歌。キャンプファイヤーの最後の曲だ。
しんみりとした雰囲気の中、皆でハミングをする。
皆の姿が次第に闇に溶けていく中、私はまた、ちらと、委員長の顔を見た。
委員長も、私を見ている、
そして、感じる、あの、ふわふわとした幸福感。
周囲が暗闇に沈む中、そっと、私は手を伸ばす。
委員長が手を掴み返してくれる。
ただ、それだけだったのに、
私は、ただただ、幸福だった。
こうして、大変だった私達の林間学校は、静かに幕を下ろしたのだった。
正直、頭の中はまだふわふわしていて、どんな風に歩いてきたのか、委員長がどんな顔をしていたのか、全くわからないままたどり着いてしまった。
流石に一緒に来ただけあって、座った場所は何となく隣同士だった。ただ、別に恋人のようにピッタリくっつくわけでもなく、私と委員長の間には微妙な距離が空いている。
ファイヤーキーパーの先生が点火を宣言し、80人ほどの生徒が取り囲む大きなキャンプファイヤーに火が入る。
次第に燃え上がる炎。
生き物のようにゆらめき、くねる赤い火が、周囲をオレンジに染める。
私はぼんやりとその火を眺める。
ちらと、横にいる委員長の顔を見る。
揺らめく炎が、委員長の顔の凹凸を照らし、光と影がそこに踊る。
どんな表情をしているのか、いまいち読みにくい。
委員長もぼんやりと炎を見ているようにも見える。
何を・・・考えているの?
こっちを見てくれさえすれば、もしかしたらわかるかもしれないのに。
私だけがあなたを見ているのかな・・・。
少し、ため息をついて、私は膝を抱える。顎を膝に乗せて、またぼんやりと炎を眺める。ゆらめく炎は妖しい魅力があって、いつまで見ていても飽きない。
ファイヤーキーパーの先生は歌やゲームの声かけをしているが、みんなまるで遠い世界で起こっていることのようだった。
指示どおりに立ったり歌ったりしてはいたが、心はまったくここになかった。
いつの間にか、火が小さくなる。
静かな歌。キャンプファイヤーの最後の曲だ。
しんみりとした雰囲気の中、皆でハミングをする。
皆の姿が次第に闇に溶けていく中、私はまた、ちらと、委員長の顔を見た。
委員長も、私を見ている、
そして、感じる、あの、ふわふわとした幸福感。
周囲が暗闇に沈む中、そっと、私は手を伸ばす。
委員長が手を掴み返してくれる。
ただ、それだけだったのに、
私は、ただただ、幸福だった。
こうして、大変だった私達の林間学校は、静かに幕を下ろしたのだった。