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官能能力者 あおい
第14章 大切なこと
「あわわわ・・・私、私ってば、またあんなハレンチなことぉ!!
 すみません
 ごめんなさい。ごめんなさーい!」

ぺこぺこと頭を下げ続ける。
たはは・・・やっぱりこうなるのね。

「私、お酒、弱いほうじゃないんですけど、
 今日はあおいちゃん来てくれて、それで、嬉しくって、つい、飲みすぎちゃって
 そしたら、き、気分が、がーって盛り上がっちゃって
 盛り上がったら・・・と、止められなくて。
 あああ・・・どうしましょう・・・どうしましょう・・・
 あ・・・あおいちゃん・・・」

うるうるとした目で私を見つめる。

「き、嫌いにならないで・・・」

ずきゅん!
ふいに見せる幼気なその表情に、私はドキリとしてしまう。

「え、いや・・・だけど、その」
なぜか私のほうがしどろもどろになってしまう。

「ううー・・・」
なおも透子さんは捨てられそうになった子犬のようにうるうるの目で見上げてくる。

そ、それズルい・・・。

「だ、大丈夫ですよ?嫌いになんかならないです。
 ちょっと・・・ビックリしたけど」
可愛さに負けて言ってしまった。
まあ、実際に、あれで嫌いになるなんてまったく思ってもいなかったので、嘘ではないのだが・・・。

ぱっと透子さんの顔が明るくなる。
「ありがとう!ありがとぉ!!」
私の手を握って、ぶんぶんと振る。
その拍子にたくし上げていた毛布がハラリ。
私のお胸があらわになってしまう。

「あああ!ごめんなさい」
慌てて、毛布をあげてくれる。
本当に、これがさっきまで私を言葉と指で追い詰めてきた人と同じ人間なのだろうか・・・。
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