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月の裏で会いましょう-revised-
第9章 幽霊
「ここはお医者さんが常駐するグループホームなんだ」

どぎまぎしている私の様子に気づいた昴が、緊張を和らげるように微笑んで言った。

「グループ…」

私は初めて訪れる場所に落ち着かない気分でいたが、あらゆる窓から日差しが差し込む明るいその建物は、不思議と私の心を落ち着かせた。

ガラス扉を開けると、広々としたリビングに出た。

中央には、庭に面した大きな掃き出しの窓。左には大きなテレビがあり、昼のワイドショーが流れている。右手のダイニングルームに続くドアが開けっ放しになっていて、そこから紅茶の香りが漂ってくる。
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