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第12章 以舞の足跡

私も、以舞のためにできる限りのことをしようと心に決めた。





それぞれの職場の都合で休日がずれた日、私はひとり、計画通り千寿に向かった。


千寿総合病院は、東京都東部で有数の大きな総合病院で、NICUの設備がある希少な医療施設だった。

産科の待合室には若い妊婦さんだけでなく、日本語を話せない外国出身らしき女性たちもいた。あらゆる環境下に置かれた妊婦さんを受け入れられる病院であることが、何も知らない私にもわかった。