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月の裏で会いましょう-revised-
第2章 初めての夜
指先で顎をすくい上げられ、まっすぐに見つめられた。私も男の顔を見つめたまま、硬直してしまった。
気障男は、「堕ちた」とでも思っているのか、したり顔でほほ笑んでいるけど、私は喉元までこみ上げてくる不快感を必死に押さえているだけだった。
「お客さん、彼女困ってるよ」
マスターの忠告も聞かず、男は手のひらを、肩から腰元へと滑り落としていく。
「ちょっ…やめ…」
体をよじってその手から逃れようとした瞬間、誰かが男の手をグイっと引っ張り上げた。
気障男は、「堕ちた」とでも思っているのか、したり顔でほほ笑んでいるけど、私は喉元までこみ上げてくる不快感を必死に押さえているだけだった。
「お客さん、彼女困ってるよ」
マスターの忠告も聞かず、男は手のひらを、肩から腰元へと滑り落としていく。
「ちょっ…やめ…」
体をよじってその手から逃れようとした瞬間、誰かが男の手をグイっと引っ張り上げた。