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月の裏で会いましょう-revised-
第3章 再会(1)
「昨日はペアリングの研究のためにTAMARIBAに行って、電車がなくなっちゃったから恵ちゃんの別邸に泊まらせてもらったの」
ため息ついでに言うと、陸翔はあきれ顔をこちらに向けた。
「恵ちゃんだってもう人妻だぞ。いつまでもモテない女友達の相手はできないだろ?そういうときはさ、兄ちゃんを呼べよ。どこでも迎えに行ってやるから」
「迎えって・・・私もう大人なんだし、そういうのいいから」
過保護な兄の言動に半ば呆れていなしながら、頭のなかではまったく別のことを考える。
───運命の人、と言うのはどんな人なのだろうか。
今まで何度も問うてきたその答えはずっと、分からずじまいだった。けれども昨晩感じた、帰るべき場所に戻ったかのようなあの皮膚の感覚。あれこそが運命だったのでは、と感じてしまう。
ため息ついでに言うと、陸翔はあきれ顔をこちらに向けた。
「恵ちゃんだってもう人妻だぞ。いつまでもモテない女友達の相手はできないだろ?そういうときはさ、兄ちゃんを呼べよ。どこでも迎えに行ってやるから」
「迎えって・・・私もう大人なんだし、そういうのいいから」
過保護な兄の言動に半ば呆れていなしながら、頭のなかではまったく別のことを考える。
───運命の人、と言うのはどんな人なのだろうか。
今まで何度も問うてきたその答えはずっと、分からずじまいだった。けれども昨晩感じた、帰るべき場所に戻ったかのようなあの皮膚の感覚。あれこそが運命だったのでは、と感じてしまう。