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月の裏で会いましょう-revised-
第3章 再会(1)
「…昴、カイさんの社員さんなの?」
「そう。今日からこのルートの担当になった」
黒いポロシャツの胸元にミントグリーンの糸で刺繍された「カイロジスティクス」のロゴ。昴はビールの配送で出入りしている運送会社の社員だった。
「奥まで運ぶよ。その細っこい腕がムキムキになったら俺、興奮できないし」
新しい樽を軽々抱え、ファウンテンエリアに出てビールサーバーの下に置くと、言った。
「明日からは空の樽もここにおきっぱでいいよ。俺全部出し入れするから」
「そんな、忙しいのに大丈夫?」
これまでの担当者は、いつも余裕なく立ち働いていて、出入り口に樽を置くなりさっさと走り去って行くのが常だった。それもあって、後任に奥のパントリーまでの搬出入を任せるのは少し気がひけた。
「そう。今日からこのルートの担当になった」
黒いポロシャツの胸元にミントグリーンの糸で刺繍された「カイロジスティクス」のロゴ。昴はビールの配送で出入りしている運送会社の社員だった。
「奥まで運ぶよ。その細っこい腕がムキムキになったら俺、興奮できないし」
新しい樽を軽々抱え、ファウンテンエリアに出てビールサーバーの下に置くと、言った。
「明日からは空の樽もここにおきっぱでいいよ。俺全部出し入れするから」
「そんな、忙しいのに大丈夫?」
これまでの担当者は、いつも余裕なく立ち働いていて、出入り口に樽を置くなりさっさと走り去って行くのが常だった。それもあって、後任に奥のパントリーまでの搬出入を任せるのは少し気がひけた。