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第9章 電車通学③

人込みで賑わう駅の光に夏らしい笑顔を浮かべる

「すいません」

「こっちこそ、ごめんね？」

なんて言うべきか悩んでいると幼い声が響いた

「おねーーーちゃーん！」

「陸！？どうしたの！？」

小学3年生くらいの少年が、前野さんに抱きつく

「あ、弟の陸」

陸君は前野さんに隠れ気味で恥ずかしそうにぺこっと頭を下げる
目元が前野さんそっくりだ