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年上主義
第1章 電車通学①
しかし、その想像通りには行かなかった
女性はドアの方を俯きながら向いたまま、ただ僕の腕を掴んでいた
そして再び人の群れが乗り込んで来て
車内はさっきと同じように拘束の場所となる
離れる事も出来ずに再び女性と密着する
掴まれ腕から手を離され手に移動した
女性の行動の意味か全く解らなくて動揺するが成されるがままになるしかない
後ろから抱き締めるような形で包み込み手を握るなんて夢のような常態を振り切れる訳がなかった
降りないと行けない駅まで10分間
僕は幸せに満ちていた
今ならあわよくば声をかけられるんじゃないかとも思ったが下半身が触れた罪悪感から出来なかった