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わたしの彼は 甘くて強引
第9章 紳士な意地悪は如何ですか?




――…スッ




「……ぅ…むッ…?」



サラダを掬い取った彼の指が
多恵の口元に運ばれ――



「――…」



咄嗟に、押しつけられたその指をカプリと口に含んでしまった。




「マヨネーズの加減はこれ位でいいですか?」


「…っ…――ッ」


口から指が抜かれる



「少し薄いですか」


「……///」


「…もう一回味を見ますか」


「あッ…いいえ…っ…、丁度良いです…!!」



まともに返事ができなかった


固まった多恵が慌てて首を振ると、翔は自分でも少し口に含んで味を確認した。



「俺は薄いかと思ったけれど…――。多恵さんがそう言うなら良しとしましょう」



――彼もまた二人と同じ様に

この時間を楽しんでいるように思える。





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