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わたしの彼は 甘くて強引
第9章 紳士な意地悪は如何ですか?

「あら、パン屋さんになりたいんじゃなかったの?」

皿を舐めようとした陽子から
多恵は即座に皿を取り去る



「他にもいっぱいあるの。ケーキ屋さんとか……」


ペットショップの店員さん、

保育園の先生、

動物園の飼育員さん

他には…――



陽子は知りうる限りの職業を羅列しているかのような勢いで、次から次へと将来の夢を言い並べていく。


そして、最後に行き着いた答えが…。




「――わかった!! わたし、しょーお兄さんのオヨメさんになりたいっ」


「…っ…え!? 俺のお嫁さん?」


これには流石に翔も驚く


「…それは嬉しいけれど…、陽子ちゃんがオヨメさんになれる頃には、俺はもうオジサンになっているよ」


彼はなるべく柔らかく、傷つけないようにかわした。



「そっかぁ…」


陽子は渋々納得したようだ。




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