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わたしの彼は 甘くて強引
第10章 大切な人

「お米はどうする?部屋に置いてきましょうか」
担いだ米袋を叔父に見せて、振り返った翔
だがその時……
「……?」
叔父の後ろについて、奥の個室から男性が出てきた。
その男性はちょうど叔父と同年代に見受けられる。
彼はその目線を翔に向けた。
「あ…っ、失礼。お客さんがいらっしゃったのですね」
翔はスッと米袋を肩から下ろして、クライアントに会釈をする。
「こんにちは」
「…ああ、これはまたご丁寧にありがとうございます」
叔父よりは背の低いその紳士的な男性は、優しげな笑顔で翔の挨拶に応じた。
「翔、いいんだこいつは。クライアントじゃない、私の古い友人だよ」
「友人ですか…」
栄作に"こいつ"呼ばわりされた男性
「矢崎といいます。貴方が翔さんでしたか…」
「……??」
……矢崎?

