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わたしの彼は 甘くて強引
第10章 大切な人

――――
ちょうど夕暮れにさしかかり
辺りを照らす柔らかな……
柑橘を思わせるオレンジ色の陽の光
その光は道端で抱き合う二人の男女を捕まえると
彼等の影を長く伸ばしていく
長く、長く……
このままずっと一緒にいられますように…。
「――…匠さん?」
「……」
「いつか…赤ちゃんが産まれた時は、ちゃんと交代で……育児休暇とりましょうね」
「……わかっている」
――優しい低音の声。
こんなに甘くて
ときどき強引な……
わたしの大切な人――
___________(完)

