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わたしの彼は 甘くて強引
第10章 大切な人


「…面倒くさい女だ…。こんな事なら、ベッドの上で言った方が良かったか」

「……あ」

「――…!」

「禁止ワード…」

「…なっ…」


「…っ…でもいいです…ッ…今はすごく嬉しいから…!!」



そう言って、肩に添えられた彼の腕を振り切って

柚子は匠の胸に飛び込んだ。




彼のジャケットを両手で引っ張り、濡れた顔をうずめる




「…いい加減…泣き止め」



小刻みに震える彼女の肩、そして後頭部に手を回し

匠はそっと柚子を包み込んだ。






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