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わたしの彼は 甘くて強引
第4章 犬猿の仲

――――
時刻は午後4時すぎ
お昼時も終わり、混雑の緩和されたファミレスの一席
茶髪に黒縁メガネの若い男が書類を片手に座っていた。
そこに、店員に案内されたひとりの女性がやってくる。
「…先輩?こんにちは」
彼女の挨拶を受けて、顔をあげた彼は笑顔をみせた。
「ああ…、こんにちは」
「…あッ、もしかしてお仕事中でしたか?」
「いや、少し眺めていただけだよ」
パタリとファイルを閉めてそれを鞄にしまう
「柚子ちゃんこそ本当に今日来ても良かったのかい?」
「ええ、もちろん」
「――ならいいんだけど…」
彼は柚子に向けていたその目線を、
彼女の背後の男に向ける。
「――…なんで市ノ瀬まで来ているんだ」

