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わたしの彼は 甘くて強引
第4章 犬猿の仲

「・・・・」
柚子の後ろに立つ匠は、無愛想にそっぽを向いた。
「わたしが先輩と会うって話したら、匠さんも来たいって…。それで付いて来てもらいました」
口を開かない彼に代わって柚子が答えると、言い終わらないうちに匠が席に着く。
ちょうど翔の向かい側
その匠の隣に柚子がそわそわした様子で腰掛けた。
「本当ですよ。先輩の名前を出した途端、急に自分も行きたいって言い出して…――」
「その言い方はやめろ」
「…だってそうでしょう?」
「…ただの暇つぶしだ」
機嫌がよいとは言えない匠をフォローしようと喋る彼女だったが、口を開けば彼がすぐさまシャットアウトだ。
「暇つぶし…ねぇ…」
「……っ」
ピリピリとした彼の様子を楽しむように、翔は意味ありげに呟く――

