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わたしの彼は 甘くて強引
第6章 悪い男

それから数日後
三上法律事務所では、朝から書類をまとめる音が聞こえていた。
「あれ、柚子ちゃん来ていたの?」
「はい、昨日やり残した仕事があったから…」
柚子が座る受付のカウンターから見渡す事務所の風景。
茶を基調とした部屋の中央にはソファーとテーブルが置かれ
子連れの親でも来やすいように絵本などが入った本棚
奥には個室の相談室の扉が並んでいる。
螺旋階段を上った先のドアが開いて、そこからスーツ姿の翔が下りてきた。
「叔父さんは?」
「栄作さんはさっき下りてきて…」
「ここにいるぞ」
翔の呼びかけに応える声が奥から聞こえた。

