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わたしの彼は 甘くて強引
第6章 悪い男

彼女はファミレスで仕事内容の説明を受けてから、翌日には手続きに必要な書類を持ってやってきた。

そして今ここで…慣れないながらもバイトとして働いている。


三上栄作という、翔の叔父にあたる男がもつこの事務所

企業や刑罰関連というよりは
個人訴訟の請け負いが多い

比較的小さな法律事務所だった。


事務所からつながる螺旋階段を上った先には数室の居住スペースがあり、翔と栄作はそこに住んでいた。



「早く支度をしろ、翔」

「もうできてるよ…叔父さん」


スーツに眼鏡を着用の翔はまさに、仕事のできる男

柚子が何日かここで働いていて思ったのは、彼を目当てで来る女性のクライアントが何人かいるということだ。



「せっかくの休日だろう?市ノ瀬のところに行ってやらなくて彼は怒らないのかい」

「来週に連休がありますよね。その時に、久しぶりに病院にもお邪魔しようかなって…」

「俺も一度くらい、白衣姿のあいつを拝みたいものだよ」


翔はククッっと笑って言う


「案外…似合ってるんですよ」

柚子も口元に手を持っていって笑った。



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