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わたしの彼は 甘くて強引
第6章 悪い男

「――…でも、彼には私以外の女性がいたんです」
「――…」
陽子を無事に産むことはできたけれど、代わりにすべてを失ってしまった――
「…悪い男だ」
そう呟いた翔は、
ふと、嫌がる柚子に無理やりせまった過去の自分を思い出す…。
「…まぁ俺も…、そんなことを言える男じゃないか」
「……!?」
自嘲的に笑った翔を彼女は驚いて見上げた。
「そんなことはありません!!…三上さんは…っ…とても誠実で素敵な方です…!…今だって…――」
「――…!」
「…あ…」
思わず口から飛び出した言葉
多恵は慌てて口をつぐむ。

