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わたしの彼は 甘くて強引
第2章 再会から一年…

「ここは美人の湯!!…この温泉に浸かるだけで肌はすべすべになりますよ」
そう言って、フォフォフォっと笑ったお婆さん
「へぇ、美肌効果ですかぁ~」
白く濁ったその湯の中で、腕を撫でるようにさすってみる。
「キレイな肌になったら…匠さんは喜んでくれるかな」
心の中で呟いて、柚子は照れ臭そうに笑った。
――ちょうど一年前に彼が日本に帰ってきてから、柚子にひとつ変化があった
今までは肌の手入れなどしてこなかった彼女は、少しずつ気を遣うようになっていったのだ。
といっても、お風呂上がりに保湿クリームを塗ったり…顔には化粧水をつけたりといった程度だが、彼女にとってはこれも大切な変化。
それはどこか気恥ずかしくもあるが……、匠のために、できるだけ美しくありたいと純真に思ったからだ。
恋をすると綺麗になるというのはあながち、必然的なことかもしれない――

