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血ダマリ美青年の狂気愛
第1章 白い部屋の少女

深い森に隠れて建つ、某国の研究施設。
足跡も残らなければ電波も届かない。まさに文明から置き去られたかのような土地で、昔の廃墟を利用して造られた不気味な見た目の建物。
近付く者は誰もいない。
ときどき、肝試しのつもりで覗いていく稀有( キウ )な者がいるようだが、その施設の中まで侵入する者はいなかった。
……もしくは
《 はいった者がいたとして
誰も外に出てこられなかった 》
ただ、それだけの事かもしれないが。
──…
そんな施設に囚われているなどつゆ知らず、ひとりの少女が、そこの一室で暮らしていた。
壁も床も、天井までが白色の、無機質で広い部屋。
無色、といったほうが正しいかもしれない。情報が極端にまで削り落とされた空間は…
ある種、息が詰まりそうな牢獄だが
実のところ、それは少女を守る為に用意された部屋だった。
「……?」
今日もいつもと同じ時間に起きて、採血と朝食の時間を待っていた少女は、" いつも " とは違う騒がしさに気付いて立ち上がる。
「……誰?」
まだ開いてもいないドアを、怯えた目で見ていた。

