この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
血ダマリ美青年の狂気愛
第4章 囚われた身体
──
「──はっ!」
パチッ!
その後気を失っていた少女は、まるで悪夢からの目覚めよろしく、怯えた様子で目を覚ました。
身体は椅子に拘束されたまま…。
鼓動の激しさも、下腹部の熱も全くおさまっていなくて、気絶していた時間はほんの少しだったとわかる。
「生きてたな」
「っ…!」
「起きてよかった。意識ないあんたで遊んでも面白くない」
「ああ あ…」
少女の顔にみるみる焦りが滲んでいく。
どんなに整った美しい容姿であろうと、目の前のこの青年は恐怖の対象でしかない。
逃げ出したい、逃げ出したいと、無駄にもがいて椅子をきしませた。
「……」
それを横目で見ている彼は、悠長なものだ。
透明なガラスの容器にはいった水を口に含んで飲んでいる。
「あんたも飲め」
「…ッッ…、来ない で」
「上からも下からも盛大に水まき散らして、干からびても知らないからな?」
涎と涙で濡れた彼女の唇に容器の口を押し付けて、馬鹿にした口調で言う。
「そこに置いてあった物だが、俺が先に飲んでおいた。毒じゃない、ただの水だ」
「……っ」
「強情だな…」
片膝を椅子に乗り上げた彼は、とても飲む気になれない彼女の顎を掴んで口付けた。
「んん…!」
「…チュッ…、ハァ、……口、開けなよ」
「ん、はぁ……はぁ……」
「……クク、そうだ」
唇を重ねて…舌でなぞってやると、無意識に彼女の口がひらいて悩ましい声が漏れる。
そうやってから青年は容器の水を口に含み、再び彼女に被さった。