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血ダマリ美青年の狂気愛
第2章 未知の快楽
ペタ...ペタ...ペタ...
青年が持つ銀色のナイフが、肩、首、頬…を順になぞっていく。
それに合わせて、涙で濡れた少女の顔が引きつる。
青年はじっくりと彼女を観察していた。そして最後にナイフを髪の隙間に差し込み、彼女の長い黒髪をバサりと横に流した。
「…あんた、歳は?」
「じゅ、十六」
「十六?へぇー……」
少女には、この部屋にきた以前の記憶がなく、それは三年ほど前で止まっている。
けれど自分の歳は知っていた。誕生日になると、ろうそくが立ったショートケーキを研究員から贈られていたから。
「それにしてはなんというか……細い " 肉 " だな」
ピリッ!
「──ッッ…きゃあ!」
少女が悲鳴をあげる。
胸元に突きつけられたナイフが、少女のワンピースをいっきに縦に切り捨てたのだ。
薄い布一枚の服は、足の付け根のあたりまで縦に切られて、肩を滑り落ちる。
「…やだ…っ」
少女は慌てて服を引き寄せた。
けれどすぐに両手首を掴まれて、隠せないように持ち上げられる。
“ うそっ…こんなの、全部見えてしまう…! ”
「身体の毛もひとつもない…ガキみたいな身体」
「…っ…う、ううう……//」
「?…なんだ。危機感ないから、ただの無知で馬鹿な箱入り玩具かと思ったが……羞恥心はあるらしい。こりゃあいいね」
切られたワンピースは、肘にかろうじて引っかかっているだけ。
ほぼ裸のその姿に、青年の視線が蛇のように絡みつき…まとわりつくのを嫌でも感じ、少女は耳まで赤くなった。
「もっと嫌がれ」
「……あ!」
目を閉じて俯いていると、いきなり首筋に痛みが走る。
噛まれた
抵抗が遅れた少女の首に、赤い痕がありありと刻まれた。