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家庭教師のさよ子先生 誘惑のノースリーブ
第7章 ABC3 小夜子のターニングポイント
2月の寒い空気の中で手袋をこすり合わせながら歩き始めようとしたその時、バッグに入れていたスマホが鳴り響きました。
私は大学を休学中の身であり両親も平日で仕事中のはずなのでこんな時間にかけてくるのは生徒の保護者だろうと思って画面を見ると、そこには堺市に住んでいる母方の伯母さんの名前が表示されていました。
「もしもし、小夜子です」
「あらさよちゃん、出てくれてよかった! 実はおじいちゃんの体調が急に悪くなって、もうそろそろ危ないから親戚中に声をかけてるの。もし今日予定がなかったら申し訳ないけどおじいちゃんの家まで来てくれないかしら?」
「そうなんですか……。分かりました、バイトありますけどそういう事情なら休めないか聞いてみます。また連絡します」
肝臓に転移した大腸癌のため半年前に余命宣告を受けていた私の母方のおじいちゃんは在宅での緩和ケアに移ってからは長女であるところの伯母さんに介護を受けていましたが、おじいちゃんはいよいよ危篤に瀕しているとのことでした。
私はおじいちゃんとは幼い頃から交流が深く、すぐに万二郎くんのお母さんに電話をして事情を伝えるとしばらく授業はいいのでどうかおじい様のお見舞いに行ってあげてくださいと温かい言葉をかけて貰えました。
私は大学を休学中の身であり両親も平日で仕事中のはずなのでこんな時間にかけてくるのは生徒の保護者だろうと思って画面を見ると、そこには堺市に住んでいる母方の伯母さんの名前が表示されていました。
「もしもし、小夜子です」
「あらさよちゃん、出てくれてよかった! 実はおじいちゃんの体調が急に悪くなって、もうそろそろ危ないから親戚中に声をかけてるの。もし今日予定がなかったら申し訳ないけどおじいちゃんの家まで来てくれないかしら?」
「そうなんですか……。分かりました、バイトありますけどそういう事情なら休めないか聞いてみます。また連絡します」
肝臓に転移した大腸癌のため半年前に余命宣告を受けていた私の母方のおじいちゃんは在宅での緩和ケアに移ってからは長女であるところの伯母さんに介護を受けていましたが、おじいちゃんはいよいよ危篤に瀕しているとのことでした。
私はおじいちゃんとは幼い頃から交流が深く、すぐに万二郎くんのお母さんに電話をして事情を伝えるとしばらく授業はいいのでどうかおじい様のお見舞いに行ってあげてくださいと温かい言葉をかけて貰えました。