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君とメメント・モリ
第13章 12月26日 夏美の後悔の矛先
「嘘!可哀想!パパのマンションの空き室貸してあげるのに。どうして早く言ってくれないの。そういうときにはあてにして欲しかったな」
夏美の実家は資産家で父親はいくつも不動産を経営している。じっさい夏美も父が所有するマンションで一人暮らしをし、会社のお給料は全て自分のお小遣いとして豪勢に暮している。給料の半分を住宅ローンの返済にあてている凛と、エステやサロンや習い事にお金をかけている夏美のくらしは、天と地ほどに違った。
「ねえ凛、今夜飲まない?」
「ごめん、今日は総務の忘年会で」
凛が夏美の誘いを躊躇なく断ると、夏美はふんふんと頷いた。
夏美の実家は資産家で父親はいくつも不動産を経営している。じっさい夏美も父が所有するマンションで一人暮らしをし、会社のお給料は全て自分のお小遣いとして豪勢に暮している。給料の半分を住宅ローンの返済にあてている凛と、エステやサロンや習い事にお金をかけている夏美のくらしは、天と地ほどに違った。
「ねえ凛、今夜飲まない?」
「ごめん、今日は総務の忘年会で」
凛が夏美の誘いを躊躇なく断ると、夏美はふんふんと頷いた。