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君とメメント・モリ
第2章 目覚めると隣には、まさに理想どおりの美しい顔立ちの男
どのパーツも、凛が事あるごとに夢想した好みのタイプを具現化したようだった。バランスよく配置された目鼻は線対称に近く、その整いすぎともいえる顔は、まるで光を纏うかのように美しかった。

帰るところがないのなら、ここにいてもいい、そんな思いが、美しい顔に見とれて緩んだ心の隙間から滲みだす。

とはいえ相手は人間ならだれもが恐れおののくべき存在だった。家にいさせようなどと思うのは、ほんの一瞬の気の迷い以外の何物でもない。
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