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君とメメント・モリ
第16章 12月27日土曜日 朝 左手に星が舞い降りた日
こんなに気持ちいいことがあっていいものか。不安がよぎり漆黒の瞳をかすかに左右に揺らす翼を、凛はうっとりとした表情で見上げていた。
濡れた頬には淡い紅を刷き、瞳は湖面の揺らめきのように潤んでいる。
「翼さん、きもちよかった」
凛が微笑むと翼は体の芯から崩れ落ちるように凛の上に覆いかぶさった。
「凛、離れたくない」
凛の腕が翼の背中を優しく撫でる。その温かい手のひらの感触を、じっと肌に染み渡らせようとでもするかのように、翼は微動だにせず手の感触を味わった。
濡れた頬には淡い紅を刷き、瞳は湖面の揺らめきのように潤んでいる。
「翼さん、きもちよかった」
凛が微笑むと翼は体の芯から崩れ落ちるように凛の上に覆いかぶさった。
「凛、離れたくない」
凛の腕が翼の背中を優しく撫でる。その温かい手のひらの感触を、じっと肌に染み渡らせようとでもするかのように、翼は微動だにせず手の感触を味わった。