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君とメメント・モリ
第17章 年末年始の新婚旅行
凛は窓際の椅子に体を沈めてもう一度月を見上げた。カラスが横切る。
まさか自分が元死神と結婚することになるなんて、つい数日前までは思ってもみなかったことだった。難しいことはわからないが、社会的な肩書もあり、収入も資産もある。生活に困ることはなさそうだけれど、元死神だったことが、あとあとになって思いもよらない問題を引き起こしそうな気もする。
けれども凛は、彼との幸せに浸り込んで感覚がマヒするかのように、不安を感じることはなかった。
自分は単純に彼を愛してしまい、彼はたまたま元死神だったということにすぎない、そう考えていた。
まさか自分が元死神と結婚することになるなんて、つい数日前までは思ってもみなかったことだった。難しいことはわからないが、社会的な肩書もあり、収入も資産もある。生活に困ることはなさそうだけれど、元死神だったことが、あとあとになって思いもよらない問題を引き起こしそうな気もする。
けれども凛は、彼との幸せに浸り込んで感覚がマヒするかのように、不安を感じることはなかった。
自分は単純に彼を愛してしまい、彼はたまたま元死神だったということにすぎない、そう考えていた。