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君とメメント・モリ
第20章 死神の力
あの時は、「翼が、死にたくないと言っている両親を殺した」と理解した凛だったが、今思い返すと、翼の言葉に別な意味が含まれているような気がした。

───両親は、死の直前まで凛の幸せを願っていた

見張った目から、涙がこぼれた。

「お父さん、お母さん」

零れる涙をそのままに胸の前でこぶしを握り締め、凛は泣いた。

「ごめんなさい・・・私」
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