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君とメメント・モリ
第21章 仕事始め
柔らかく、温かい飛沫が、凛の頬にベッタリとついた。
右目に翼の血が飛び跳ねたのか、視界の半分は真っ赤に染まって見えた。

足元に、翼の肘から下の腕が落ちている。美しい指に、銀色の指輪がはめられていた。
翼の手は、ぎゅっと、力強く握り締められていた。
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