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君とメメント・モリ
第7章 なぜ凛は死のうとしたのか
「拓斗と、別れて欲しいの」

「え?」

凛は目の淵を真っ赤にしている夏美の顔から視線を動かすことができなかった。

「ごめんね。私、拓斗が凛と私に二股かけていること、ずっと凛には言えなかった」

「二股?」

目の前のテーブルが斜めに傾いた気がしたが、それは凛を突然襲っためまいだった。あまりの驚きに、まっすぐに座っていることができなかった。
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