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君とメメント・モリ
第7章 なぜ凛は死のうとしたのか
もともと凛は、巨大な都市計画事業を動かす人物をサポートする仕事がしたくて鳳条建設に入社した。
秘書の業務をこなすために外国語を学び、ビジネススクールにも通った。とれる限りの資格も取得した。そうして手にした、憧れの社長秘書室での仕事だったが、たった一年で、花形と言われるそのセクションからあっけなく放り出されることになった。
理由は、上司をメールで誘惑した、というものだった。凛にとっては全く身に覚えのないことだった。