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お見合い
第1章 お見合い…
 2

「じゃあ、アナタの趣味は何ですか?」
 そして次にはほぼ必ず、そう訊いてくる、いや、間違いなく訊かれる。

 だって、普通に、知りたいから…
 いや、それは当然だから。

「え、わ、わたしですかぁ…
 うーん、そうですねぇ、わたしはぁ…」

 だからわたしは正直に話す事にしている…



「できればぁ、週に二回から三回でぇ…
 たまには軽く縛ったりぃ、あ、オモチャの手錠なんかぁ使ったりしたぁ、ソフトSMみたいなノリでぇ…
 それでぇ、オモチャなんかで焦らしながらイジメられたりしたいかなぁ…
 え、あ、だって、いつも同じじゃ飽きちゃうでしょう…
 だからぁ、たまにはぁ違った感じのノリでぇ、シたいしぃ、サれたいしぃ…」


「え…」
 

「うん、後はぁ、たまには外でドキドキしながらなんてもシてみたいかもぉ…」


「え…」

 わたしは正直に、自分の思いや希望を話す…
 だって、付き合う、結婚するって事は、セックスをするっていう事だから。

 そしてそれが一番大切な事だから…

 だから、わたしは好きなセックスの趣味、嗜好、希望を正直に話すことにしている。

 だけど、いつも引かれ、いや、ドン引きされてしまうのだ…
 
 映画の趣味…

 グルメの趣味…

 スポーツの趣味…

 旅行の趣味…

 それらは後付でどうでもなるとわたしは思う。

 それよりも大切な事はセックスの趣味嗜好、相性じゃないのだろうか?…

 そしてサイズ…

 カタチ…

 匂い…

 それらが嫌いな、いや、合わない相手とはセックスしたくは無い…

 いや、苦痛であり、地獄の思いである…

 だからわたしは…

 必ず尋ねる事にしている…
 の、だが、今までマジめに応えてくれたお見合い相手は居なかった。

 まだまだ、いや、なかなか、生涯のパートナー探しは…

 前途多難である…

 



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