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カゴノトリは貴方の腕の中で鳴く
第14章 番外編 須磨シーワールド 前編
ポートタワーを満喫して…
今日の宿泊先までここから
歩いて行こうと直哉様が
私に声を掛けてこられて。
とは言え…この辺りは
歩いて行ける範囲に…
神戸の…有名ホテルが多くあるエリアだ。
どこ…??どれ??
左にはラ・スイート神戸ハーバーランド
右にはホテルオークラ神戸、
そして後ろには
神戸メリケンパークオリエンタルホテル。
直哉がこっちに構う事なく
歩き始めてしまったので、
その後を追いかけて行くと…。
「あの…、直哉様、今日
泊まるのってあそこのホテルですか?」
『そうやで?何か…あそこ
女の子に人気あるやろ?今日は
一花ちゃんへのご褒美やからな』
今日の宿泊先は…ゴージャスで
ラグジュアリーな…雰囲気のする。
ラ・スイート神戸ハーバーランドで。
ホテルの中に私達が入ると、
そのままこちらにどうぞと
直哉様から引き離されてしまって。
そのままホテルの2階にある
エステサロンに案内された。
頑張ったご褒美………に
このホテルを選んでくれたみたいなので。
これは…ご褒美エステと言うやつなのだろう。
問診票みたいなのを記入しながら
美味しいいい香りのハーブティーを
頂きながらコースの相談をして。
人生…初のエステを体験したんだけど…
気持ちが良すぎて…寝てしまっていた。
着替えにと用意して貰ったのは…
着物じゃなくて…シックな
大人びたデザインのワンピースで…。
お化粧も…軽く…して貰って。
エステサロンから出ると、
直哉様がお待ちですと…
ホテルの中を移動して…
ある場所に案内をされた。
案内された先は、ラウンジバーの
グランブルーで。このラウンジでは
夏場は…ライトアップされた
アクアガーデンを眺めながら
テラス席でビアガーデンをしているらしく。
そのテラス席に…案内されたのだけども
すでに…直哉様は…お1人で
おビールを頂いておられた様だった。
『一花ちゃん、エステ終わったん?
用意しとったワンピースも
ええやん、自分に似合っとるで』
そう言っている直哉も
スーツとまでは行かないが
Tシャツにジャケット姿で。
きちっとしているが…ラフ感もある。
『いっつも…和食ばっかりやし
神戸来たんやったら、偶には
こんなんもええか思ただけやで?』