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カゴノトリは貴方の腕の中で鳴く
第15章 番外編 須磨シーワールド 後編

シーワールドを出る頃には、
時間はもう…チェックインが出来る
15時はとっくに過ぎていて。

すぐお隣にある、
須磨シーワールドホテルに移動する。

豪華客船の様な外観をしたホテルの
真っ赤なドアをくぐると、
その中は…海の中みたいな…
青い空間が広がっている…。

床の模様も…繊細な色合いで
波打ち際の様な…波紋が描かれていて。

天井は…スクリーンになっている様で
波が寄せては返す様子が映し出されている。

つい…その場で立ち尽くして
上を見たり下を見たりしていたのだが。

印象的な…深いブルーの色の
2本の柱が両サイドに建てられて居て。
この大きな柱は鳴門の渦潮を
イメージして居るのだそうだ。

その大きな柱の所に白いベンチがあって
立ったままおったら他の人の邪魔なんでと
直哉様に言われたのでそのベンチに座って。

その…波が…映し出される天井を
ぼんやりとしばらく眺めていた。

『おもろい?まだ見てんの?』

私がぼんやりと天井の映像を
眺めていた間にチェックインは
終わっていた様だったので。

そのままエレベーターに乗って
今日泊まる客室を目指す。

『大嶋先生が……つい先日の…、
オープンした当日に…
泊まったちゅー部屋やけどな』

そう言えば…大嶋先生が
お気に入りの舞妓さん達3人を連れて
6月1日のオープン当日に
宿泊したのが…このお部屋らしく…。
是非に直哉君も…と言われたのだそうだ。

その…直哉様の言葉に…
大嶋先生の顔が浮かんで来て…
その夜は…その部屋で…どんなとかって
そんな想像をしてしまいそうになる…。

『部屋ここやな…』

カードキーを入口にかざして
ロックを解除してドアを開いた。

ドアの奥に…は部屋は見えず
目の前にあるのはおトイレ…で
そのトイレの横を曲がった先が
部屋になっている様だった。

このホテルの外観が豪華客船みたいな
そんな感じの外観をしているが
客室の中も豪華客船の船室風で。
小さな舵の形をした飾りが壁に掛けられて居て。

間仕切りの丸くくりぬかれた
窓風の飾りも客船を思わせる。
同じ空間にありながら、ベッドが
廊下側から丸見えにならない様に
間仕切りが設置されていて。

大きなベッドが2つ
ハリウッドツインスタイルで
設置されていて。その頭元の
装飾にも小さな舵が取り付けられている。


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