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カゴノトリは貴方の腕の中で鳴く
第16章 番外編 ~水辺の離れ Calme~

自分の耳に穏やかな波の音と
不釣り合いな…厭らしい音が
同時に入って来て…脳をかき混ぜる。

こんな場所で…えっちな事を
してしまっている…と思うと…
じんわり…とアソコが潤って来て。
もじもじと…しながら、お尻を動かして
すりすりと自分の膝を一花が
無意識に擦り合わせて…居て。

『一花…』

それに…何よりも…今日の直哉様は…
言って来る事とか…名前を呼ぶ声が
凄く…甘くて……その…甘い声に
名前を呼ばれると…頭がぼ~っとして来て。

そのまま…直哉様のキスを…
自然に受け入れてしまって居て。

ぎゅ…っと…直哉様の…浴衣を
無意識に握りしめてしまっていて。
こっちが…ギュッと…浴衣を
掴んで握っていた手の上に
直哉様が…自分の手を重ねて来て
ぎゅ…と上から握られてしまう…。

それだけの…事で…、
それだけの…事なのに…。

ズキズキと…自分の胸が痛んで
ギリギリと締め付けられる…。

ぬる…っと…舌の根元近くまで
深く奥に直哉様の舌が入って来て。
絡め合った舌を伝って…
自分の唾液と直哉様の唾液が絡んで
そのまま自分の喉の奥に流れ込んで来る。

溺れてしまいそう…に…感じて
喉を小さく下げて…その混じり合った
唾液を…自分の喉の奥に押し下げた。

「んはぁ…あっ、ああんッ…直哉…様ッ…」

『一花ちゃん……』

キスが…首筋に降りて来て…
自分の肌に…歯を立てられて
そのまま…強く吸われると…
赤い花を…首筋に咲かされる。

「んんっ…」

鎖骨をなぞる様に舌を這わされて
クリクリと左右の乳首を
指先で…小さな円を描いて弄ばれて。
太ももの間に差し込んで
割り込ませて来た足を
アソコにグリグリと押し付けて来る。

こっちが…腰を引いて…
その刺激から逃れようとすると
その分…足を奥に差し込んで来て。

「んんんっ…やぁ…ぁああっ…んっ…」

『逃げても…、アカンで?
ええ子にしとったらええねん。
ここは…俺と一花ちゃんだけやで?
他には…誰も…おらへんねん』

ここは…プライベートな別棟なのだから
ここに今居るのは…私と直哉様だけで。

この…波の音も…星空も…
パチパチと音を立てて
揺らぐ炎も全部…私達の物のはずなのに。


全部…無視して…キスを…夢中で貪る。



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