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淫夢売ります
第14章 間章:You’re My Hero・・・後日談
「ええ、ありがとう。昨日からはモルフェも営業できてるわ」
「そうか、よかった。」

田島陽介の依頼において私は【無理】をした。そのため、ウィジャの眼の魔力は異常に衰え、私自身も衰弱した。
その回復のためには濃度の濃い「欲望」を摂取する必要があった。

このカード、アスモデウスのカードは私にとって「摂食器官」なのだ。
人の欲望を喰らうための道具である。

青いカードを持っている人は淫夢の中でその欲望を吐き出す。
淫夢に吐き出された欲望を赤いカードを持った私が捕食する。

そうできていた。

赤いカードを私以外の人間が使うことはウィジャの眼の契約に反していた。にもかからず、私は【無理】をして、カードを貸し与えた。
そのため、私は1ヶ月もの間欲望を喰えず、衰弱してしまったのである。

もう少し遅かったら、生命に関わったかも知れない。

だから、カグラは必死だったのだろう。加賀美を見つけ出し、淫夢を吐き出させた。加賀美の淫夢が私を回復させたのである。

「でも・・・あなた、加賀美を出す気がないわね?」
甘美な罠のカードは強力な拘束の効果がある。よほどの力で夢を拒否しなければ、もしくは外部からカードを引き離さなければ夢から覚めることはない。

「そうだが?なにか?」
あまり表情にでないが、カグラが怒っていることだけは伝わってきた。
田島陽介の夢の中で何を見てきたかは、カグラが多くを語らなかったのでわからないままだが、それが影響しているのは確かだろう。

まあ、たしかに・・・。
私はカードに触れる。
小学生を性奴隷に堕として喜んでいるような輩だ、一生夢の牢獄に閉じ込めておくのも悪くないか・・・。

それに、この夢は、まだまだ私に栄養を与えてくれそうだ。
今は、それを享受するとしよう。

ウィジャの眼が黒々と邪な光を放つ。それが与える深い満足に、自然と笑みがこぼれた。
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