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淫夢売ります
第3章 常識の檻:一線を越える時
☆☆☆
車窓の外を都会の夜景が飛ぶように流れる。
相変わらず、混んでいる電車だ。
電車が揺れるたび、左右から人が体重をかけてくる。背の低い僕は、吊革につかまっている手が千切れそうに引っ張られる。

だから、満員電車は嫌いだ。

ガタン

ひときわ大きく電車が揺れる。たまらず、僕は吊り革から手を離してしまう。手を話したけれども、混み合っているので、倒れずには済んだ。

ああ・・・もう、早くつけよ。
体をひねるようにして体勢を立て直そうとする。

「ん・・・」

目の前の女性、高校生だろうか、セーラー服を着て、カバンを抱えるように持っている。ショートヘアで耳元を空色のピンで止めている。どうやら、僕の手がその子のお尻に当たってしまったようだ。こんなところで痴漢と間違われたらことだ。僕は手を引き抜こうとしてもがくが、ぎゅうぎゅう詰めの車内ではそれもままならない。

また、電車が揺れる。

ぐらり・・・人並み全体が揺れて、僕も押されてしまう。
腕の位置が少しだけ変わった。

あ!

僕の手がその子のスカートの下にするっと入ってしまう。
パンティに直接手の甲が触れる。

ダメだ・・・これじゃあ、痴漢と思われちゃう・・・。

そう思いながらも、心のもう一方ではこの状況を楽しんでいる自分がいた。

この子・・・逆らわないんじゃないのか?
さっきからうつむいて、顔を真っ赤にしているだけだ。
耳まで赤くなって、可愛らしい・・・。
もしかして、もっと触っても、大丈夫なのでは?

今、手が当たっているのは不可抗力だ、と僕は心のなかで言い聞かせていた。

ここで、手を返して手のひらでお尻を掴んだら・・・どんな感じがするんだろう。

僕は女性と付き合ったことがない。女性の体の感触を知らない。
この機会を逃したら、女性に触れる機会なんてないかも知れない・・・。

彼女の顔を見ると、顔に朱が差し、少しだけ見える目はうるんでいるように見える。

もしかして・・・感じてる?
僕の手で?

そう思うと、もう、我慢ができなかった。
電車の揺れに合わせて、手の甲をお尻にこすりつける。

繰り返す内に、カタカタと彼女の方が小刻みに震えているのがわかる。それでも、彼女は声を上げるどころか、動こうともしない。

いやじゃ・・・ない?
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