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淫夢売ります
第36章 鎖とドレス:軋む檻
僕だってこの年になるまでに彼女がいたことがある。性体験も持ったことはもちろんあった。しかし、そのどれもがノーマルなものだし、普通に女性とも交わっていた・・・はずだ。

僕は、手にしたカードを眺める。
カードの中の女性は、差し伸べられた手に向かって手を伸ばしている。その顔は、恍惚として幸せそうに見える。

なされるがままに身体をいじられて、快感をただひたすら与えられる。
その果ての、絶頂と、幸福感・・・体中に満ちる満足感・・・

あんな感じを最近・・・いや、生まれてから感じたことがあっただろうか?

また・・・もう一回・・・

そう思い、カードをじっと見つめる。が、慌てて首を振った。

やっぱり、あんなのは、あんな行為は・・・おかしい。
狂ってる。道を外れている。

僕は、もう一度大きく頭を振ると、ベッドサイドのテーブルの引き出しに、半ば無理やりモルフェのカードを押し込んだ。
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