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第5章 夫婦交換　高橋健二と佐藤恵

健二の不安は杞憂に終わった。ペニスは見事に恵の秘孔に挿入を果たした。自尊心を取り戻した心は身体を突き動かし、自らも下半身を打ち付けていた。

　恵の身体が上下に揺れ、叫声と共に結合部からは飛沫が滴り落ちる。快楽を追い求めるように上下だけではなく前後左右にお互いの腰が動く。反発し、シンクロする。

　完全に自信を取り戻した健二は、抱き合うように座位にになり、唇を貪った後、正常位になり、腰をグラインドさせていった。もともと早漏ではない。自分が主導権を握り、恵の身体を官能へと誘っていく。後背位、再び正常位と体位を変える。恵の身体から流れ落ちる飛沫は二人の下半身だけではなく、寝具に大きな染みを作っていく。

「どの体位がいいですか。」
精の放出が近いこと自覚し、健二は聞いた。
「バックで」

健二が後ろから激しく突き上げると、
「いく・・・んぐ」
という絶叫とともに、恵が布団に突っ伏した。

構わず、健二は腰を大きく打ち付ける。

「ああ、いく」
健二の言葉と、恵の絶叫が重なった。

約十年ぶりのセックスでの射精。これまで味わったことがない快楽が身体を突き抜ける。

達成感と安堵と妻への背徳感が心を駆け巡った。