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トライアングル
第3章 終焉
「龍二っ」

ドアを壊さんばかりの勢いで部屋に入ってきた薫。

ツカツカと、俺に駆け寄ると
肩に担いだ朝霧を奪い取る。


「仕事中は、朝霧さんは私の 監視下にあります。

勝手な事は慎んでくださいっ」


それは、俺に対する宣戦布告か?


「センセ…すみません…」


薫の腕の中で シュンとする朝霧に手を伸ばそうとすると、
薫のヤツ…
更に朝霧を強く抱き締めやがった



「朝霧さんを叱ってる訳じゃありませんよ。
貴方を無理矢理拉致する様な、この非常識な男に言ってるんですっ」



「悪かったよ。今度から気をつけるから その手、離せ」


再び、朝霧に伸ばした手を 薫に叩かれる。


「貴方の【悪かった】は、全く反省がないんですよっ
たまには、本気で反省した方が良いですよ?」


そう言って 薫は、朝霧を連れて事務所を出ていった。


俺にだけわかるように 口だけ動かして…



『手遅れになる前に…』




言われなくてもわかってる…






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