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トライアングル
第4章 始まり…
内容証明…

通常なら、郵送すればすむのだが、アイツの事務所に持参した。

直接、伝えなければいけない事もあったし。




龍二は、内容証明に目を通すと パサリとデスクに投げ捨てた。

「俺の子だって証拠は?」

「龍二の子供じゃないって言いきれるのか?」


龍二は、眉間にシワを寄せると小さく舌打ちをして、それっきり黙ってしまった。


「詳しい事は、それに書いてあるから。

私は、これで失礼する…。


それと、彼女に…朝霧さんに近付かないでくれる?」


ガタンッと大きな音をたてて龍二は立ち上がる。


「てめぇに、何の権利があってそんな事を言ってんだっ」


胸ぐらを掴む龍二の目は怒りに震えてる。


「権利?権利が必要ならそうするよ。

それに…
私は、一度、身を引いた。

二度目はないから」

龍二の腕が力なく離れていく。


私は、入り口の二階堂さんに会釈すると、事務所を後にした。







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