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きのうの夜は
第2章 情事
「平井さん、何飲む?また日本酒かい?」
そう言うと吉村は笑うのだった。
私はビールが飲めない人だったのでいつも乾杯から日本酒だったのだ。
「ええ、ビールは飲めないので日本酒でお願いします…」
「相変わらずなんだな…俺は生ビールだな…」
そう言って笑いながら吉村は店員を呼び留めてオーダーしてくれた。
暫くすると、冷酒と生ビールが運ばれてきた。
お互い「お疲れ様~」とグラスを傾けて“チン”と鳴らすと乾杯をした。
「で、平井さん、何のお好み焼き食べる?」
「んー、やっぱり海鮮かしら?」
「海鮮?」
「はい、海鮮好きなので…」
「なら、俺は豚玉ミックスにしようかな…」
そう言うとまた吉村がオーダーしてくれた。
暫く、お好み焼きが来るまで二人でお喋りをした。
どこの誰が、誰と出来てるとか、吉村の趣味のテニスの話などをしていた。
そんな話をしているとお好み焼きが運ばれてきた。
「私、焼きますから…」
「いや、俺が焼く…」
「なら、お願いします…」
私は、大阪生まれの吉村にお好み焼きを焼いてもらう事にしたのだ。
吉村は流石に大阪育ちとあって、お好み焼きを焼くのが上手かった。