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きのうの夜は
第2章 情事
部屋番号を選びカウンターでルームキーを受け取る。
私は、夫の雅之以外の男とセックスするのは初めてだった。
何故なら、雅之が私の初めての男だったからだ。
吉村とセックスするとなると、二番目の男になる。
部屋に入ると、私はジャケットをハンガーに掛けた。
「平井さん、一緒にシャワー浴びないか?」
「え?いきなり一緒にですか?」
「ああ、平井さんの身体を見てみたいんだ…」
「でも、恥ずかしいです…」
「いいじゃないか?」
そう吉村は言うと私にキスをして来た。
それも、ディープキスだった。
「じゃ、バスルームの照明落としていいですか?」
「ああ、いいよ…」
「じゃ、私が先に入ります…」
「分かった…」
そう言い残すと私はバスルームへと向かい、服を脱ぎ中へと入ってゆく。
そして、部屋の灯りを少し落として薄暗くした。
それを、追うようにして吉村がバスルームに入って来た。
私はシャワーのバルブを強くひねった。
すると、シャワーヘッドから暖かなお湯が勢いよく出てきた。
私はそのお湯を肩から当てて流してゆく。
吉村は私の身体の後ろにピタリと付いた。