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きのうの夜は
第7章 想い
その夕飯を作った後に必ずと言って良い程、セックスを求められていた。
私は余り気乗りしなかったが、そのセックスに応えていった。
そうしないと吉村が怒るからだった。
毎週水曜日の夕飯は何を作ってあげていたのかは覚えていない。
きっと、寒かった時はお鍋など作ってあげていたと思う。
この頃の記憶は実に曖昧で心に残っていなかった。
吉村は、毎週水曜日に自分のマンションに私を呼び、食事を作らせセックスを求めた。
そして、土日にはお互いの家に行き泊り私は吉村の食事を作りセックスを求められていた。
今思えば、この頃私には自分の時間がなかった様に思う。
いつも、吉村に縛られていたからだ。
ひとりで買い物にも行かせてもらえなかったし、土日をゆっくりとひとりで過ごす事も許されていなかったように感じるのだ。
吉村に良くこう言われていたのを思い出す。
「彩夏、お前俺とセックスするのがイヤなのか?」
「え?そ、そんなことないわ…」
「だったら、もっと俺とセックスしろよ…」
正直、私は吉村とのセックスは苦手だった。
何故なら、毎回彼は私が腰を動かすことを強要してくるからだった。
正常位の状態で、私が腰を振るとなるとかなりの重労働になる。
もう、それは気持ち良いと言う感覚ではなかった。
気持ちの良いセックスではなく単なる運動に過ぎなかった。
女性が上に跨る騎乗位であればそんなに私も疲れなかっただろう。
だが、正常位であるととても重労働になるのだ。