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きのうの夜は
第8章 八丁の湯
私たちが宿に着いたのは昼頃だったと思う。
宿は昔からある「山小屋八丁」と新しく建てられた「ヴィラロッジ八丁」と二つあった。
今夜泊るのは新しく建てられたログハウスの「ヴィラロッジ八丁」の8畳の部屋だ。
チェックインは14時だが、部屋の用意が出来次第部屋には入れるらしい。
それまでに時間があったので、荷物を持ち併設されているカフェテリアで昼食を食べる事にした。
確か、山菜蕎麦を頼んだ様に思う。
その山菜蕎麦がとても美味しかったのを覚えている。
昼食が済むと私たちは鬼怒川の渓流沿いを散策しにでかけた。
空は青く雲一つなくて、空気は澄んでおり渓流の水は透き通りとても綺麗だった。
渓流の水を手で触ってみると冷蔵庫で冷やした様に冷たかった。
ここの渓流沿いは冬になると大雪になり通行止めになるそうだ。
山の緑も美しく眩しかった。
私は解放感に浸った。
渓流での散策を終えると宿に戻り、チェックインをした。
宿の主人に部屋を案内される。
ログハウスで建てられた部屋はとても天井が高くて思ったよりも広く感じた。
ヴィラロッジ八丁は鬼怒川の渓流沿いに建てられていて川が良く見えた。
私は、いつも温泉宿に着くと直ぐに浴衣に着替えるのが普通だった。
この日も直ぐに浴衣に着替えたのだ。
すると、吉村がこう言ってくる。
「一緒に混浴の露天風呂に入りに行かないか?」
「え?混浴の露天風呂?」